注文住宅・建売住宅・マンションなどマイホームを購入した方が経験する「マイホームブルー」。
私も一時期、マイホームブルーに悩まされました。新築ブルーとも言われていますね。
友人の話を聞いたりSNSを眺めていると、本当に多くの方がマイホームブルーに苦しんでいると感じます。
(私も本当に悩みました。)
このマイホームブルー、悲しいことに放置していると悪化するばかり……。どこかで克服しないと、日々の暮らしを楽しめなくなってしまうことも……。
そこで、マイホームブルーの原因や克服する考え方をまとめてみようと思います。
ちょっと考え方を変えるだけで少しポジティブな気分になれるので、無理せずTRYしてみてくださいね。
もしよかったら、《目次》を開いて読みたい部分から見てみてください。
マイホームブルーに陥りやすいのはこんな人
マイホームブルーに陥りやすい人って、実はとても「良い人」が多い気がしませんか?
真面目で優しい・几帳面&完璧主義の頑張り屋さんは、とくにマイホームブルーになりやすい印象。さらに掃除が苦手な方はもちろん、掃除が大好き! という方も実はマイホームブルーになりやすいんです。
性格別に、マイホームブルーの原因になりそうな事例をみてみましょう。
ご自身がどんなタイプか照らし合わせてみてくださいね。
真面目で優しい人
真面目で優しい人は、
- HMや工務店との打ち合わせで気を使ってしまいあまり意見が言えない。
- 「家はこうあるべき」という固定観念に囚われてしまう。
- 建設中や完成後に起きた問題を相手を気にしすぎてしまって指摘できない。
などなど、相手を思いやるがゆえに自分を塞いでしまうタイプです。
問題点を自分ひとりで抱え込んでしまって、結果的に落ち込んでしまいます。
几帳面&完璧主義の頑張り屋さん
几帳面&完璧主義の頑張り屋さんは、
- 家の仕様やデザインの細部までこだわり過ぎて疲れてしまう。
- 自分が目指す完璧な家と出来上がった家とのギャップで落ち込む。
- 常に100%を目指してしまい、新居の生活に気持ちの余裕がなくなってしまう。
などなど、常に全力で取り組む姿勢が、ときに自分をがんじがらめにして苦しんでしまうタイプです。
適度に妥協ができず、自分(もしくは家)はダメなんだ……と思い込んでしまいます。
掃除が苦手 or 掃除が好きな人
掃除や整理整頓が苦手な人は、憧れのマイホームに入居したらできるように頑張る! と意気込んでしまってしませんか?
結局イマイチ掃除がうまくいかなくて、なんだか理想と違う……という違和感に苦しみます。(私はまさにこのタイプです……。)
また掃除がもともと好きで得意だ! という人は、パーフェクトな状態を常に求めてしまって、ちょっとした汚れや傷に過敏に反応してしまうことも。
これを繰り返していると、次第に疲れてしまいます。
こうやって見ていくと、マイホームブルーになりやすい人は「良い人」ばかり。
優しくて、しっかりしている人ほど落ち込みやすいんです。自分はダメだ……なんて思ってはいけません。また、悩みの大きさは大小ありますが、本当に多くの方がマイホームブルーに悩まされています。
「自分だけじゃない」と思うだけで少しラクになりませんか?
「SNS」があることでマイホームブルーになりやすい時代
最近では、「SNS」もマイホームブルーを誘発する大きな原因になっています。
特におしゃれな写真が並ぶインスタグラムは見ているとワクワクしますが、付き合い方に注意しないとマイホームブルーを招いてしまうかも……。
インスタグラムのおしゃれな家と比べてしまう
インスタグラムの「#マイホーム記録」や「#マイホーム計画」などのハッシュタグを見ると、注文住宅や建売住宅、マンションなどを購入した方々のステキな写真がたくさん出てきます。
家の間取りや仕様の参考に見る分には何も問題ありません。
でも、少しでも自分の状況と比べた見方をしてしまうとちょっと危険。
▼インスタグラムはキレイな所だけを切り取って発信できる
必ず心得ておきたいのは、「インスタグラムはキレイな所だけを切り取って発信できる」ということ。
どんなにお部屋が汚れていても、キレイな部分だけ切り取って発信することができます。
だから、SNSの情報を100%鵜呑みにして家の全てを理想の空間にしよう! と意気込み過ぎると知らないうちに疲れやストレスが溜まってしまう原因に。
もしかしたら、キレイでインスタ映えする写真を投稿している憧れのあの人も、マイホームブルーに悩まされているかもしれませんよね……。
もちろん、とてもキレイで理想的な生活をしている方もたくさんいるとは思いますが、大抵のご家庭ではそれぞれ悩みを抱えていたりするものです。
自分と他人を比べる悪循環を断ち切ろう
インスタグラムなどのSNSは、いろいろな環境の方が集まる場所。
家族構成・家や土地の広さなど前提条件がみんな異なるから、家の仕様や雰囲気もみんな違います。
「インスタグラムのおしゃれな家を参考にしているのに、どうして自分の家はおしゃれにならないの?」
こんな風に感じている方も多いはず。
でも、前提条件が違うから見え方はみんな異なりますし、おしゃれな写真は「おしゃれに見える」ように加工や撮り方の工夫がされています。
誰かと比べるのではなく、「自分の家を ”自分らしく” 素敵にアレンジしていく」という気持ちに切り替えるだけで、ちょっとブルーな気持ちが落ち着きますよ。
急いでアレンジする必要はありません。
自分のペースで、自分らしい家作りを楽しむのが◎。
◇ 他人と自分を比べない。
◇ SNSは「キレイな部分」を切り取っている。
◇ マイホーム作りはみんな前提条件が異なる。
◇ 自分らしさを意識してみる。
【シーン別】マイホームブルーを克服する考え方
マイホームブルーに一度陥ってしまうと、思考が「嫌な部分」に集中してしまってなかなか抜け出せません。
そこから一歩踏み出して、マイホームブルーを克服する考え方に変えてみませんか? ちょっと考え方を変えるだけで、少しブルーな気分が楽になるかもしれません。
建設中のマイホームブルー
▼やりたいことができない不満・後悔は誰しも感じること
マイホーム作りをしていると、どうしても予算が足りなかったり広さの問題で諦めなければならないことが出てきます。
マイホーム作りは、
- やりたいことをまとめる
- 予算や間取りに合わせて諦める仕様を決める
大半の方が、こういった順序で進めるかと思います。
この「諦める」作業が、マイホームブルーの温床になってしまうんですね。やりたいことができない、というのはけっこうなストレスです。
ただ、この不満や後悔は大なり小なりみんな感じること。
お金が有り余っていれば話は別ですが、どんなご家庭でも100%理想を詰め込むことは難しいんです。
大切なのはご自身の生活。身の丈にあった家作りです。
「日々の生活の中で絶対に必要なものですか?」
私はこのように自問自答しながら、諦める仕様を決めていきました。
そうすると自然と本当に必要なものかを冷静に判断ができて、意外とすんなり納得できますよ。
▼決めることや期限の多い家作りを楽しむコツ
これは注文住宅で特に起きやすいマイホームブルーの例ですが、決めることやその期限が多い家作りは、常に何かに追われているような気になって疲れてしまうことも。
- 土地選び
- HM・工務店選び
- 予算の決定
- 契約書類などを作成
- 間取りの検討
- 内装・建具選び
- 地鎮祭や上棟式
- 施主検査
- 引越し
などなど、上げたらキリがないほどやらなければならないことが多いです。
ただでさえお仕事や育児などで忙しい日々の中に、さらにマイホーム作りという重圧が乗っかってきます。これは私も本当にストレスで、途中で投げやりになってしまった時期もあります。
でも、途中から「主人とマイホーム作りについて会話することを楽しむ」ことを意識的に行いました。
誰かと悩みや焦り、また楽しみを共有することで一緒に頑張ろう!という気持ちにチェンジできます。
家族を巻き込んで家作りを楽しむことができれば、会話も増えて一石二鳥。お子さんでももちろん構いません。
「自分だけが苦しい」と思わないように、意識的に誰かと悩みを共有してみてくださいね。
HMや工務店と相談して、納得いく決定ができるまで工事をちょっと待ってもらうのもアリです。
「段取りを組んでくれているHMや大工さんに迷惑がかかる……。」
そんな心配ができるあなたは本当に良い人です。
ちょっとだけ他人に甘えてもいいのでは?
入居後のマイホームブルー
▼「こんなはずじゃなかった……」と思う場所は誰でもある
夢のマイホームに入居してワクワクしていたのに、時間が経つと「こんなはずじゃなかった……」と思う場所が出てくることも。
これ、誰でも起こる感情です。
こだわって作った場所が意外と使いにくかったり、考え抜いた生活動線に思わぬ障害ができてしまったり。
私の場合は、考えて設置したはずの電源(コンセント)の位置が使いにくくてかなり落ち込みました。
想像の中で進行していくマイホーム作りはパーフェクトに完成させるのが本当に難しい。
だから「こんなはずじゃなかった」場所を、好きな場所に変える工夫をしてみると案外たいしたことじゃないかもしれませんよ。
実際に住んでみて気が付くことはたくさんありますし、マイホームなら自分で好きなように修繕もできます。
コンセントの増設なんかは、数万円あればなんとかなります。
せっかくのマイホーム、悲しい気持ちで暮らすよりも、自分の家を好きになる工夫をしながら楽しむくらいの気持ちでいると、少しラクになるかもしれません。
▼いつまでも新築の状態は無理! 家の経年変化を楽しもう
入居後のマイホームブルーでありがちなのが、床に傷がついてしまったり壁にシミができてしまったりして落ち込んでしまうこと。
新しいものが劣化していくのは、確かにちょっと悲しいです。
でも家はあくまで生活する場所であって、一番大切なのは日々の暮らし。
暮らしの中で発生した傷や汚れは、家に家族との思い出を刻んでいるようなもの。
猫と暮らす我が家は、正直いたるところが傷だらけです。(笑)無垢床に毛玉を豪快に吐かれることもしばしば。
「大切なのは家ではなく、日々の暮らし」
何のためにマイホーム作りをしたのかを再確認すると、心がスッと軽くなるはずです。
日々の暮らしによって、家は自分たちだけの居場所に成長していくんです。
そう考えるだけで、ちょっとステキに思えませんか?
▼「映えない部分」は伸び代がある場所
新居に引っ越して実際に生活を開始すると、「映えない部分」にばかり目がいってしまうことがあります。
インスタで見るおしゃれなマイホームのようにしたいと思っても、なんだか違う。
そんな違和感を感じる方も少なくありません。
私もこの「映えない部分」のおかげで、かなりマイホームブルー気味でした。
でも「映えない部分」は、言い換えれば ”伸び代がある場所” です。
「映えない部分」はインテリア次第でいくらでも変わりますし、映えないからこそアレンジすれば見た目はぐっと変化します。
最初から完璧なお家を目指すより、住みながら自分らしくアレンジしていくのもアリなのでは?
インテリアショップめぐりは、何となく眺めているだけでも気分転換になるからおすすめです。
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お金のこと・将来に関するマイホームブルー
▼大きなお金が動くマイホームはストレスフル
家作りは、どんな形でも大きなお金が動きます。
契約書にサインするとき、旦那もお腹が痛いと言っていました。何十年も続くローンを組むのは本当にストレスフルですよね。
お金のことでマイホームブルーに陥らないためには、しっかり予算立てをして家作りに挑むのがベター。
さらに、万が一働けなくなったときの保険や固定資産税などローン以外のお金のこともしっかり調べておくと少し心に余裕ができます。
完成後にお金について不安になってしまったという場合も、もう一度 資金計画について見直すだけでもちょっと安心できるかもしれません。
あまりお金のことばかり不安になって落ち込んでしまうと体に不調が出てしまうことも。
こうなっては元も甲もありません……。
誰もわからない不確定な将来については過剰に心配する必要はありません。
SNSなどで華やかなところばかりを見ていると、あれもこれもと金額がどんどん膨らんでしまうこともありますが、身の丈に合った家作りで「見栄を張らない」ことも大切です。
みんな違ってみんな良い。自分だけのマイホームを大切に
マイホームブルーの克服方法についてまとめてきました。
落ち込んだ気持ちを改善させるには、考え方をほんの少し変えてプラス思考に持っていくことが大事。急には難しいかもしれませんが、少しずつ考え方をポジティブにすることを意識してみてくださいね。
家は「器(うつわ)」であって、大切なのは「そこでいかに自分らしく暮らすか」です。
器について悩み続けるより、暮らしを快適に自分らしくアレンジする方に注力したほうがポジティブな気持ちになれるはずです。
私も、ほんの少しの思考改善でマイホームブルーを乗り切りました。
今苦しんでいる方も、どうか悩みすぎず自分らしく暮らすことを考えてみてくださいね。
マイホームはひとつとして同じものはありません。そこで暮らす人がみんな違うからです。
どうか「自分だけのマイホーム」を大切にしてみてください。